停電中も自宅のWi-Fiを使いたいなら、UPSを買う前に、どの機器へ何分給電したいかを確かめます。UPSにつなぐ機器だけに電気を送れても、回線の上流設備や基地局まで動くとは限りません。賃貸では、備え付け機器や共用コンセントにつないでよいかも確認が必要です。
まず、止めたくない機器を分ける
自宅回線の構成図や機器のラベルを見て、電源が必要な機器を並べます。たとえば、Wi-FiルーターのほかにONUやホームゲートウェイがある場合、ルーターだけをUPSにつないでも、上流機器が止まればインターネットへ接続できないことがあります。
| 機器 | 先に確かめること |
|---|---|
| 自分のWi-Fiルーター | 電源アダプターの電圧・電流・消費電力、差込口 |
| ONU・モデム・ホームゲートウェイ | 自分の所有物か、停電時も動かす必要があるか、給電してよいか |
| パソコンなど | 停電中も必要か。接続すると合計負荷と運転時間が変わる |
機器の電源アダプターにある電圧と電流は、最大入力の目安です。実際の消費電力やUPSの運転時間と同じとは限りません。メーカーの仕様・説明書に消費電力があればその値を使い、不明ならメーカーや管理会社へ確認します。
停電中にも回線が使えるか確認する
UPSが給電できるのは、UPSにつないだ機器だけです。建物の共用ルーター、回線事業者の設備、電柱側の設備が停電で停止すれば、自室のルーターを動かしてもインターネットへつながらないことがあります。賃貸のネット窓口へ「停電時に上流設備も稼働しますか」「自室の機器へUPSをつないでよいですか」と尋ねてください。
共用設備や管理者の機器、共用コンセントには、許可なくUPSを接続しないでください。備え付け機器の電源・配線・設定を変えず、許可範囲が分からない場合は購入を待ちます。
消費電力と必要時間を照合する
- 給電したい機器の型番と説明書を確認し、必要な台数と消費電力(W)を記録します。
- 同時に使う機器のW数を足します。UPSの最大出力Wを超える組み合わせは使えません。VAとWは別の定格なので、両方を仕様表で確認します。
- 停電中に必要な時間を決め、その負荷に対するメーカーのランタイム表を確認します。
- 使用年数、充電状態、周囲温度などによる差と、停電が長引いたときの代替手段も考えます。
製品例としてAPC ES「BE425M-JP」は最大出力425VA/255Wです。メーカーの標準ランタイム表では、負荷60Wのとき約28分です。この値は参考値で、実際の時間はバッテリーの状態・温度・使用年数などで変わります。製品ページはPFC(力率改善回路)電源との接続に注意を示し、バッテリー交換不可とも案内しています。接続機器の電源方式、必要時間、交換条件を確認できた場合だけ候補として検討してください。BE425M-JPの仕様とバックアップ時間を確認する(楽天市場)。価格・在庫・返品条件は販売店で確認してください。
買う前に賃貸の条件を確認する
- UPSを置ける場所に、機器の説明書が求める通気・温度・周囲の空間を確保できるか
- 自分の機器だけを接続するか。備え付け・共用機器への接続許可があるか
- 電源コードやUPS本体が通路をふさがず、コンセントや回路の条件に合うか
- 停電中に使いたい機器の合計W数と必要時間を満たすか
- バッテリー交換、保証、廃棄の条件を確認したか
自分のルーターだけをバックアップしても上流の回線設備が止まる場合や、許可・負荷・設置条件が不明な場合は、UPSを買わずに管理会社や回線窓口へ確認しましょう。停電後に通信が戻らないときの確認は「賃貸のネットが止まったとき、契約先へ連絡する前に記録すること」を参照してください。
公式出典の確認日:2026年10月25日。