賃貸のLAN口が1つで、パソコンやテレビなどを有線でつなぎたいとき、スイッチングハブを使える場合があります。ただし、LAN口を分ける機器を足しても、建物のネットワークが複数端末の接続を許可しているとは限りません。
先に、上流の機器、LAN口の利用条件、つなぐ端末の数を確認しましょう。管理会社や回線の窓口が許可していない場合や、端末数・認証方法が分からない場合は、接続や購入を保留してください。
スイッチングハブでできること
スイッチングハブは、上流のルーターなどから来た有線ネットワークを複数の端末へつなぐ機器です。ルーターやWi-Fiアクセスポイントの代わりにはなりません。TP-Linkの5ポート製品TL-SG105は、各ポートが10・100・1000Mbpsに対応するアンマネージスイッチです。メーカーの接続例でも、インターネット側のルーターと端末の間にスイッチを置いています。
この製品を例にすると、1つのポートを上流側につなぎ、残るポートを端末側に使う構成です。5つの端子をすべて端末に使えるわけではありません。実際の接続可能数は、建物のネットワークと上流機器の条件にも左右されます。
| 接続する場所 | 確認すること |
|---|---|
| 壁のLAN口から先 | その口が利用者のルーターにつながるか、複数の端末を追加できるか |
| 上流にある機器 | ルーターとして動作しているか。スイッチを接続してよい機器か |
| 端末側 | 何台つなぐか、LANポートと速度が合うか、端末ごとの登録やログインが必要か |
| 設置場所 | 本体と電源を安全に置けるか、ケーブルで通路をふさがないか |
接続前に管理会社や回線窓口へ聞く
賃貸のLAN口は、利用者が管理するルーターのLAN側ポートと同じとは限りません。部屋ごとの認証、接続できる端末数の制限、端末同士の通信制限などがある場合があります。スイッチをつなぐだけで制限を回避できると考えないでください。
次の点を、管理会社・建物のインターネット窓口・回線事業者へ確認しましょう。
- 部屋のLAN口にスイッチングハブを接続してよいか。
- ハブの先に複数端末を接続できるか。台数制限や機器登録があるか。
- 先に必要なルーターがあるか。どの機器のLANポートへ接続するか。
- 各端末で個別ログインが必要か、端末同士の通信が許可されているか。
回答がない、または共有機器の設定を変える必要がある場合は作業をしないでください。管理画面を開く、再起動・初期化をする、ほかの入居者のネットワークへ接続することも避けます。
TL-SG105が合う場合と見送る場合
上流の機器と複数端末の接続が許可され、端末にも有線LANポートがあり、追加機器が必要な場合に限り、5ポート・ギガビット対応の例としてTL-SG105を比較できます。メーカーの仕様では、10・100・1000Mbpsのポートが5つあります。これは賃貸の回線速度や通信の安定を保証する数値ではありません。端末や回線、ケーブルなど、経路上の条件で実際の速度は変わります。
条件が合う人は、TP-Link TL-SG105の商品ページで型番・販売店・販売条件を確認できます。今回確認した販売ページの商品名には「V5」とあります。一方、メーカーの日本向けサポートページには複数のハードウェアバージョンがあり、地域によって利用できる版が異なると案内されています。販売店の商品名だけで最新または適合と決めず、購入する個体の型番とハードウェアバージョンをメーカー資料と照合してください。
次の場合は購入を見送ります。
- Wi-Fiで必要な端末を使えており、有線接続を増やす必要がない。
- 建物のネットワークでハブの利用や複数端末の接続が許可されているか分からない。
- 上流に必要なルーターがあるか、接続先のLAN口が分からない。
- 端末の登録・ログイン方法や、端末同士の通信可否が不明。
- 端末に有線LANポートがなく、別途必要な変換アダプターとの適合も確認できていない。
LANケーブルの長さは、部屋の端子から端末までの経路を測って決めます。スイッチングハブを足しても、建物側の接続条件やケーブル長の確認は省けません。